売却の前後でできる節税対策

Question

一軒家の売却を検討中です。土地は母が持分を全て持っていて、建物は私が2/3、母が1/3の持分を持っています。売却の前後でできる節税対策がありましたら教えていただきたいです。よろしくお願いいたします。

内山 · Answer

不動産を譲渡して利益が出た場合、その利益を譲渡所得として所得税・住民税が課せられます。譲渡所得が出た場合にはご自身で確定申告をする必要がありますので、申告漏れがないよう注意が必要になります。自分が住んでいる家もしくは敷地の売却であれば、譲渡所得から3,000万円が控除されます。建物に共有部分がありますので、それぞれ3,000万円の特別控除を適用することができます。上記の3,000万円特例と重ねて受けることができる特例として「所有期間が10年越えの居住用不動産を売却したときの軽減税率特例」があります。その名の通り、土地・建物ともに所有期間が10年を超える場合、税率が軽減されます。確定申告書に特例の適用を受ける旨を記載して、譲渡した年の翌年２月16日から３月15日の間に確定申告をしなければなりません。ご参考いただければ幸いです。

長谷川 實 · Answer

1．まず、以下の手順で検討をする必要があります。①お母様、お子様、それぞれ所得、税金がいくらなのかを調べる。②お母様、お子様、それぞれ不動産の売却により税金がいくらかかるのかを調べる。③お母様、お子様、それぞれ不動産の売却による税の特例を適用できるか検討する。特例には、住宅の3000万円の特別控除、住宅の買換特例による税の繰り延べ、住宅の長期譲渡所得の軽減税率などがあります。なお、不動産の売却益が出た場合の控除だけで無く、売却損が出た場合（特に建物は売却損になる場合が多い）に①の所得（例えば給与所得など）から控除できるケースがある。適用要件が多くあるので、注意が必要。④税の特例が複数ある場合に、併用できるか、一方しか適用できないのかを調べる。住宅の3000万円の特別控除の場合、別の住宅を購入する際の住宅ローン控除ができな等、適用制限がある場合がある。2．②③だけを調べるだけでなく、①の税金も調べて、総合的に判断する必要があります。３．ご質問の内容では、全ての情報がわかりませんので、はっきりしたことは申し上げることができませんので、以下の書類を準備して、専門家にご相談されることをお勧めします。・一軒家の土地、家屋の取得契約、取得価格、付随経費、登記簿謄本等・お母様、お子様、それぞれ所得、税金わかる資料（例えば所得税源泉徴収票、住民税課税通知書など）・売却予定内容（時期、金額等）・売却後の付随事項（別の住宅を購入、つまり買い換え有無、住宅ローン控除の予定等）ほとんどの市町村では、無料の税務相談（概要のみ）を行っているので、そこでおおよその方向感を確認し、その後具体的にどのような対応をするのかを決めるのがよいのではないかと思います。私の売買経験（複数回の法律調査、税務署相談、申告書作成等）からすると、個人で進めることもできるのですが、時間をとられる他、用語なども難しいので、個人で進めにくい場合は節税額と税理士報酬との兼ね合い（多くは節税額の方が大きい）で、税理士に依頼することも検討されるのがよいと考えます。

売却の前後でできる節税対策

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